何らかの申し込みを行う場合、書面でもインターネットでもいいです、直前に同意を求める文言がたくさん出てきますよね?「必ずお読みください!」とか何とかで。あれってちゃんと読んでいる方ってどのくらいいらっしゃるのでしょうか?私は、短い場合は一応目を通します。でも、たいていは長いので、読んだフリをして先に進んでしまいますかね。

もちろん、ちゃんと読んだ方がいいです。それは意味がわからなくても、です。もちろん、意味を理解しているべきなのですが、わかっていてもわからなくても、結局は「同じこと」なので、だったら読んで少しでも、わかる部分だけでも理解はしておくべきなのですね。

あの部分というのは、後々に何かトラブル等が発生した場合に意味を持ってくる場合がありますから。では、あの部分って何なんでしょうか?

約款とは

あの「必ずお読みください!」の部分は「約款(やっかん)」と言います。約款とは、企業などが不特定多数の利用者との契約を定型的に処理するためにあらかじめ作成した契約条項のことです。つまり、あの「必ずお読みください!」から先に進んだ場合は、契約内容に合意したとみなされるわけです。

約款をスルーして実は契約内容に合意していたなんて怖いと思いませんか?だから、読んで、しかも理解しておくべきと言ったわけです。

なぜ約款?

通常の一対一の契約事ですと、当事者で契約条項を決めていくものなのですが、企業がいちいち1人づつの利用者と契約事を決めていくのはどうにも効率が悪く業務に決定的な支障をきたします。そこで、予め定型的に契約条項を作成して利用者に公開し、「この決まりごとに同意してくれる方と契約させて頂きます」というスタンスで処理していく形を採用しているんですね。

これは企業と利用者の契約なので、ショッピングであれば企業と利用者は約款に基づいて処理していくことになりますし、サービスの提供であれば契約中は約款に基づいてサービスを受けていくことになります。

利用者が約款に違反するようなことがあれば、それは債務不履行ということになり、サービスの停止又は解除、重大な債務不履行を起こせば損害賠償請求されることもあるかもしれません。

(自戒も込めて)約款には目を通そう!

ローンの借り入れの際、細かい字で何かと面倒くさいと思いますが、一応目は通しておきたいものです。後で「こんな決まりごと知らなかったよ」なんてことは当然ですが通用しません。知らなかったのは知らない方が悪いのです。読まなかった方が悪いのです。仮に裁判になったところで勝ち目はありません。世の中そういうものです。

もちろん、これは自分自身にも言っています(苦笑)。

期限の利益の喪失約款とは

約款には個人情報や信用情報など、規約が記載されていますが、その中には、ちょっと耳慣れないような言葉も記載されています。その中に「期限の利益の喪失」という言葉があります。直接この言葉が使われているかはわかりませんが、HPだったら、どこかには必ずこの「期限の利益の喪失」という言葉が使われていると思います。

ここでは、この「期限の利益の喪失」についてご説明しましょう。

「期限の利益の喪失」とは

これは法律用語でして、民法に規定があります。

民法137条 期限の利益の喪失

次に掲げる場合には、債務者は、期限の利益を主張することができない。
一 債務者が破産手続開始の決定を受けたとき。
二 債務者が担保を滅失させ、損傷させ、又は減少させたとき。
三 債務者が担保を供する義務を負う場合において、これを供しないとき。

ちょっとわかりづらいと思いますので解説します。民法137条にあるように、基本的には債務者は「期限の利益」というものを持っているのですが、一定の場合にはそれを失うということです。では、その利益って何なの?という話なのですが、、債務を履行しなくて済む、という利益なんですね。

期限の利益とは何

借金をすると、借りてすぐに返さなければならないということはありません。返済するまでは、必ず時間的猶予があるはずです。返済期日があります。

その返済期日までに一定額を返済していけばいいのですが、その時間的猶予は、債務者にとって、利益であると考えるのです。返済期限が来るまでは利益、まさに「期限の利益」ですね。

この期限の利益を失うということは、返済期日に関係なく、返済を迫られるということです。本当は月末が返済期日なのに、期限の利益を失った債務者は、15日に返済を迫られても、返済しなければなりません。
民法137条には、そういうことが規定されているのです。

期限の利益の喪失約款とは

実は、ここでは民法137条のことを説明したいのではなく、「期限の利益の喪失約款」というものを説明したいのです。民法137条は、期限の利益を意味を知って頂くために持ち出したもの。

期限の利益の喪失約款とは、当該キャッシング契約において、債務者が期限の利益を喪失する場合を約款にて定めたものです。利用者がこんなことしたら、あなたは期限の利益を失うよ、というものです。

繰り返しますが、イザそんなことになっても、「知らなかった」では済みません。それは、ちゃんと読まないのが悪いということになるのですから。

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