なぜ借金減額はできるのか?仕組みはこうだ!

2018年8月3日

0円のカラクリ

なぜ借金減額なんてできるの?

債務整理は、借金を整理して返済しやすくなるように整理し、残りの債務を返済する借金返済方法になります。「借金を整理し返済しやすく」とはいくつかあるわけですが、最たるものは「借金減額」です。

「借金減額」とは、文字通り、返済しなければならない借金を減額すること。そうすれば、債務者の返済による負担は軽減できるわけですから、返済しやすくなるということです。
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そもそも、「なぜ借金減額なんてできるの?」と思われる方も多いかもしれませんね。減額なんていうとディスカウント?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そういうわけではなく、「借金を整理した結果、減額できた」というイメージです。借金て、整理できる場合があるんですよね。

煩雑な借金を整理したら・・・こんなにすっきりした!
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そんな借金減額方法のメカニズム、「なぜ借金減額なんてできるのか?」について話したいと思います。

借金減額の仕組みはこうだ!

事例で解説していきますね。

Aさんが、消費者金融から利率20%で100万円のキャッシングをした。

貸金業者からの借入の利率は利息制限法という法律の利率が適用されますので、同1条で100万円借入れの場合の利息の利率は15%。事例の場合は20%ですから、5%、つまり、5万円は超過分であり無効となります。ここまでを図にしたのが下。

借金減額の仕組み-利息制限法1条1項
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法律ではこうなっていますけど、既に利息20%として超過無効分の5万円の利息は支払っています。Aさん、この時点ではそんな無効利息が何たらなんてわかりません。特に疑問に感じるまでもなく支払っており、それを続けています。

Aさん、毎月毎月、返済は続けているのですが借金自体は一向に減っていきません。多少は減っているのですが、なかなかいいペースで減っていかないのです。Aさん、この時点では気づいていませんが、利息が負担になっていたのですね。
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さらに時間は経過しました。かれこれ5年ぐらいでしょうか・・・相変わらず利率20%で返済しています。5年の払い続けているのですから、超過分の利息は、その分は溜まってきます。何年も何年も返済を続けていると、結構な額になるのはお分かりだと思います。

「余計に払った分はこっちに充当しますんで」

このようなことが日本中のあちこちで起こっていました。次第に誰かが「これ、おかしくね?」と声を上げます。だって、支払う必要のないお金を支払っていたんだから。そして、それを取り戻せない(以前の利息制限法はそんな法律でした)のですから。おかしいのは法律だったのです。

なんかもう、ムチャクチャな法律ですが、実際、稼働していた法律です、結構最近まで。で、ムチャクチャなんで、昔、案の定、「なんとっかならないの?」と訴えた人がいました。時の裁判官はこんな法律構成を考えたんですね。

「利息制限法超過分は元本の超過分である」

と。

民法491条1項
債務者が一個又は数個の債務について元本のほか利息及び費用を支払うべき場合において、弁済をする者がその債務の全部を消滅させるのに足りない給付をしたときは、これを順次に費用、利息及び元本に充当しなければならない。

だから、この場合でいうところの超過分〇〇万円は、民法491条(法定充当)により元本に充当されるとしました。すでに支払った超過分利息は元本の充当にまわり、元本はそれ相応額に減ったということになります。

この話を図にすると、こう。

借金減額の仕組み2

この場合は、1年間で5万円の減額が可能だったわけですが、多重債務なんて、踏ん張って踏ん張って何年も返済し続けるのが常です。仮に5年間同じ状態を続けていれば25万円です。

さらに、これは1社の話であり、複数の債権者も同じ状態であれば・・・結構な額になることがお分かりだと思います。

20%の利息を支払う度に超過分は順次元本に充当され、どんどん「借金」は減ることになりますから。

借金の減額は余計に支払った利息を元本への充当によるもの

高金利で期間が長ければ長いほど、 債務整理をした時に借金が減り、場合によっては過払い金が発生するというのはこのためです。

どうでしょう?支払う必要のない利息を整理(借金元本に充当)したら借金が減額できた。これが、借金減額方法の仕組みであり、過払い金返還、任意整理は、この形で借金減額を模索するのです。

よかったね、Aさん!

現実の話、こんなことはなんか「キッカケ」がなければできないでしょう。それこそ債務整理とか、テレビCMを観て「そういえば以前借金で苦しかったっけ」とか。あなたの場合も、これがきっかけになると良いですが。

で、Aさんですが、100万円の借金、完済までに8年かかってしましました。完済から2年後、テレビCMで自分に過払い金が発生している可能性を知り、早速法律事務所に問い合わせてみました。すると、結構な額の過払い金がありそうだということで、手続を取ってもらったところ、3桁に近い額の過払い金が発生してることが判明、思わぬ大金が戻ってきたとさ。

過払い金が戻ってきた!

元はと言えば、自分が過去に苦労して返済していたお金なんですけどね、こんなことになるとは思いもしませんでしたから。良かったですねAさん!
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ご自身にそういった心当たりがあるのなら、すぐに相談することをお勧めします。何せ、過払い金には時効が存在するのですから。取り戻せる大金もできなくなってしまいます。